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文献概要
特集 肛門疾患診断・治療のノウハウ
肛門部の解剖と生理
著者: 黒川彰夫12
所属機関: 1黒川梅田診療所 2大阪医科大学中央検査部病理
ページ範囲:P.961 - P.965
文献購入ページに移動 肛門は消化管末端に位置し,複雑で特殊な解剖学的構造から成り,排便機能を調整・保持する大切な役割を果たしている.上皮は皮膚,anoderm,直腸粘膜で構成され,肛門小窩,肛門腺,上皮下には静脈叢が存在し,痔瘻や痔核の発生に関与している.また,肛門周囲の筋組織は複雑に交錯し,体性神経と自律神経の両者の支配を受けることによって肛門の微妙な生理機能が維持されている.
したがって,肛門の構造と機能を軽視した治療は重大な障害を残す可能性があるので,肛門疾患の診断・治療に際しては,肛門部の解剖と生理の特殊性を十分に把握する必要がある.
したがって,肛門の構造と機能を軽視した治療は重大な障害を残す可能性があるので,肛門疾患の診断・治療に際しては,肛門部の解剖と生理の特殊性を十分に把握する必要がある.
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