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文献詳細

雑誌文献

臨床外科53巻9号

1998年09月発行

特集 急性腹膜炎—病態と治療の最前線

Ⅱ.治療法の選択とタイミング

5.腹膜炎術後遺残膿瘍の対策

著者: 秦史壮1 平田公一1 浦英樹1

所属機関: 1札幌医科大学第1外科

ページ範囲:P.1141 - P.1146

文献概要

 術後の腹腔内膿瘍は手術操作による解剖学的位置関係の変化や腹壁の疼痛,術後腸管麻痺による腹部膨満などにより存在診断が困難なこともある.診断の遅れが敗血症を惹起し致命的となりうる本病態においては,早期の適切な膿瘍ドレナージが要求される.ドレナージ法には経皮的ドレナージ法と手術的(経腹膜,腹膜外)ドレナージ法があるが,可能であるならば侵襲の少ない超音波下の経皮的ドレナージが望ましい.しかし,膿瘍内容や膿瘍存在部位や形態(単発性,多発性,多房性など)によっては,経皮的ドレナージが適応とならないこともある.したがって,膿瘍の質的・形態学的診断を考慮した上で最適なドレナージ法を選択することが重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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