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文献詳細

雑誌文献

臨床外科53巻9号

1998年09月発行

特集 急性腹膜炎—病態と治療の最前線

Ⅲ.ハイリスク例の特徴と治療の要点

1.新生児,乳児の腹膜炎

著者: 伊藤不二男1 安藤久實1

所属機関: 1名古屋大学医学部小児外科

ページ範囲:P.1155 - P.1160

文献概要

 新生児,乳児期の腹膜炎の多くに先天異常が関与している.器質的な消化管通過障害のみならず,Hirschsprung病などの機能的通過障害も消化管穿孔の原因になりうるので注意を要する.腹腔内遊離ガス像で穿孔性腹膜炎の診断が確定するが,腹部超音波検査も穿孔部位や原因疾患を推測するために是非行うべきである.腹膜炎と診断したら必要最小限の術前検査を行い,治療を開始する.体液補正,感染症対策が重要であることは一般成人の腹膜炎の場合と同じであるが,新生児では特に低体温や呼吸器合併症をおこさないように注意する.手術は救命を第一と考え,侵襲をなるべく少なくするように心がける.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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