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文献詳細

雑誌文献

臨床外科54巻1号

1999年01月発行

特集 乳癌の手術:最適化への論点

A.乳腺切除範囲のpros and cons

8.胸筋合併乳房切除術に残された役割

著者: 光山昌珠1 阿南敬生1 玉江景好1 西原一善1 阿部祐治1 岩下俊光1 井原隆昭1 中原昌作1 勝本富士夫1

所属機関: 1北九州市立医療センター外科

ページ範囲:P.55 - P.59

文献概要

 乳癌の手術は変遷し,現在わが国では今まで定型的乳房切除術とされていた胸筋合併乳房切除術(Halsted手術)に代わって,胸筋温存乳房切除術(胸筋温存術)が定型となっており,将来的には乳房温存術がこれにとって代わる勢いである.Halsted手術は,各施設により適応は少し異なるが,胸筋浸潤,Rotterリンパ節転移,腋窩リンパ節,鎖骨下リンパ節転移著明例,炎症性乳癌とされていた.しかし,胸筋温存術の術式の改良,進行乳癌に対するneoadjuvant治療の普及と共にその適応は限定され,また,患者のQOLを考慮すると胸筋に広範囲に深く浸潤した症例と,Rotterリンパ節の転移著明例や,胸筋への浸潤例と思われ,術前,術中での正確な診断が重要と思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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