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文献詳細

雑誌文献

臨床外科54巻10号

1999年10月発行

特集 消化管EMRの現状と問題点

4.胃病変のEMR

内視鏡内科医から見た適応とピットフォール

著者: 浜田勉1 近藤健司1 板垣雪絵1 泉嗣彦1 奥田圭二2 北村成大3 下屋正則4 東馨5

所属機関: 1社会保険中央総合病院内科 2社会保険中央総合病院放射線科 3社会保険中央総合病院病理 4自衛隊中央病院内科 5東京顕微鏡院内科

ページ範囲:P.1281 - P.1287

文献概要

 内視鏡内科医からみた適応拡大の問題点とEMRのピットフォールについて述べた.EMRにおけるインフォームドコンセントでは,適応だけでなく合併症の頻度や癌遺残やリンパ節転移の頻度についても患者と話し合うことが基本である.適応病変の大きさでは40mmまで問題なく切除可能で,遺残再発を避けるためには術前のマーキングを行い,内視鏡的に治癒切除判定を行うことが重要である.深達度では粘膜筋板からの距離が500μm以内の癌浸潤であれば問題はないが,500μm以上であれば外科的手術を検討する.未分化型癌では浸潤範囲の困難性に加えて深達度診断の難しさがあるので,切除標本の病理学的検索に注意が必要である.多分割切除で思わぬ穿孔例があり,切除後の腹部症状に注意する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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