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文献詳細

雑誌文献

臨床外科54巻10号

1999年10月発行

文献概要

特集 消化管EMRの現状と問題点 4.胃病変のEMR

消化器外科医から見た適応とピットフォール

著者: 仁木正己1 野村栄治1 中村素行1 西口完二1 奥沢正昭1 谷川允彦1

所属機関: 1大阪医科大学一般・消化器外科

ページ範囲:P.1289 - P.1296

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 胃粘膜内癌は完全に治癒しうる疾患であり,癌の根治性を失わない治療法を選択することが肝要である.今回,外科切除例および内視鏡的粘膜切除(EMR)例を対象として,EMRを適切に行いうる条件を検討した.その結果は,(1)一括切除が可能な分化型腺癌で,長径20mm未満の隆起型および隆起+陥凹型と長径10mm未満の陥凹型であった.しかし,十分なinformed consentを得ることを条件に,(2)sm癌に対しては,10mm未満のsm1,分化型癌,(3)低分化型癌では切除標本に随伴IIbを伴わず,病巣辺縁に正常腺管が約5mm以上確保されているもの,すなわち,随伴IIbを伴わない10mm未満の病巣に対しても適応を拡大し得るものと考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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