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文献詳細

雑誌文献

臨床外科54巻10号

1999年10月発行

文献概要

特集 消化管EMRの現状と問題点

6.直腸病変のEMRとtransanal endoscopic microsurgery(TEM)

著者: 山下裕一1 酒井憲見1 馬場美樹1 白日高歩1

所属機関: 1福岡大学医学部第2外科

ページ範囲:P.1311 - P.1315

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 直腸病変の治療においてEMRの適応となるものは,局所切除で治療可能な腺腫,m癌(粘膜内癌)および一部のsm癌(粘膜下層内癌)であり,確実に一括切除が可能な大きさの病変としている.TEMの適応はEMRと同様であるが,より広い粘膜切除や筋層を含む切除が必要な症例となる.EMRの問題点は,分割切除となり断端の判定が不可能な場合である.EMR後に病変の残存が危惧される場合にはすみやかにTEMによる再切除を行う.早期癌といえども癌遺残や転移再発は重大な結果を惹起しうることを念頭におき治療を行うことが大切である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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