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臨床研究
乳癌骨転移に対する新規治療戦略としてのビスホスホネート療法
著者: 尾浦正二1 櫻井武雄2 内藤泰顕1
所属機関: 1和歌山県立医科大学第1外科 2和歌山県立医科大学紀北分院外科
ページ範囲:P.1353 - P.1357
文献購入ページに移動乳癌骨転移は,治癒を得ることが困難である一方で,内臓転移と比較して良好な予後が期待できるという特徴を有する1).それゆえ乳癌骨転移治療は,単に高い奏効率が期待できるといった短絡的な発想ではなく,より長期的な視野に立った治療戦略が強く求められる.
ピロリン酸の構造類似物質であるビスホスホネートは,破骨細胞による骨吸収を抑制する薬剤であり,骨粗鬆症2)や骨Paget病3)などの骨吸収亢進性疾患に対する有効性が証明された薬剤である.また欧米では,多発性骨髄腫4)や乳癌骨転移5)に対しても積極的にビスホスホネート療法が施行されるようになっている.
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