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妊婦の鼠径ヘルニア—子宮円索の処理方法について
著者: 中村泰啓1 山代寛1 梶谷真司1 赤木瑩子1 井口昌憲1 近藤恒正2
所属機関: 1医療法人井口会総合病院落合病院外科 2医療法人井口会総合病院落合病院産婦人科
ページ範囲:P.1365 - P.1369
文献概要
鼠径ヘルニアの手術において,男性(男児も含む)における精索の取り扱い方に関しては精管や重要血管の損傷のないように十分配慮されていることが多いのに対して,女性(女児も含む)の子宮円索(円靭帯)の処理方法に関しては関心も薄く,曖昧にされていることが多い1〜4).今回われわれは,妊娠中に発症した外鼠径ヘルニアに対して,mesh plug法によるtension freeヘルニア修復術5,6)を4例に施行する機会を得て,子宮円索の重要性を再認識し,一般に普及している子宮円索を大きく損傷したり切断したりしてもよいとする従来の方法1〜5)で本当によいのか大いに疑問を感じたので,新たに問題提起をするためにも,若干の考察を加えて報告する.
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