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文献詳細

雑誌文献

臨床外科54巻11号

1999年10月発行

文献概要

特集 薬物療法マニュアル Ⅰ.救急患者の薬物療法 1.蘇生術とショック

アナフィラキシーショック

著者: 永納和子1 山中郁男1

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院麻酔科・救命救急センター

ページ範囲:P.13 - P.15

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アナフィラキシーとは
 すでに感作されている物質に再び曝露した場合,IgE抗体を介する免疫学的抗原抗体反応が起きる.その結果,肥満細胞や好塩基球からヒスタミンやロイコトリエン,プロスタグランディンなどの化学伝達物質が放出され,急激な全身反応を発症する.これをアナフィラキシーという.免疫学的反応ではなく,補体の活性化や起因物質による肥満細胞や好塩基球の直接刺激などで同様の症状を発症するものをアナフィラキシー様反応といい,初回曝露でも起こりうる.両者は臨床的に区別できないことが多く,治療や検査も同様に扱う.
 原因物質は食物や虫刺症によるものを除くと薬剤が大部分であるが,あらゆる物質の摂取・接触により発症する可能性がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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