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文献詳細

雑誌文献

臨床外科54巻11号

1999年10月発行

文献概要

特集 薬物療法マニュアル Ⅰ.救急患者の薬物療法 3.代謝・内分泌系

脱水症

著者: 山中英治1 日置紘士郎1

所属機関: 1関西医科大学第2外科

ページ範囲:P.41 - P.43

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基本的な事項
 1.体液の基礎
 成人男性の体内水分量は体重の約60%で,その3分の2が細胞内液,3分の1が細胞外液である.さらに細胞外液の4分の1が血管内すなわち血漿で,4分の3が血管外すなわち間質液である.血管壁は半透膜で電解質は通過するが蛋白分子は通過しない.ゆえに血管内外で膠質浸透圧が生じる.正常時は毛細血管の静水圧と均衡しているが,高度低蛋白血症では膠質浸透圧が低下して間質に水分が移動するので,血管内水分量(循環血液量)の減少や浮腫の原因となる.
 細胞外液と細胞内液の電解質組成は全く違うが,浸透圧(正常値290±5mOsm/kgH2O)は常に等しく保たれている.ゆえに浸透圧に差が生じると低いほうから高いほうへ水分が移動する.生体内で浸透圧に関与している主な物質はNa,ブドウ糖,BUNである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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