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特集 薬物療法マニュアル Ⅱ.検査・処置・内視鏡的治療に伴う薬物療法 5.肝胆膵
POPS(経口的膵管鏡検査)
著者: 山雄健次1 大橋計彦1 松浦昭1 栗本組子1 中村常哉1 鈴木隆史1 渡辺吉博1 高橋邦之1 竹田欽一1 直田浩明1 今井奈緒子1 藤田直也1
所属機関: 1愛知県がんセンター消化器内科
ページ範囲:P.136 - P.137
文献購入ページに移動1.検査方法
経口的膵管鏡検査法(peroral pancreatoscopy:POPS)はERCPのカテーテルの代わりに細径の子ファイバーを主膵管内に挿入し,病変部を観察する方法である.現在使用されている子ファイバーには,3〜5mmの太径でアングル機構,洗浄口および鉗子口を有するものと,1mm以下の極細径でアングル機構および鉗子孔をもたず,ERCPカテーテルをガイドに主膵管内に挿入して観察するものに二大別される(表1)1).前者は観察能に優れ,直視下生検やバスケットカテーテル,レーザーを用いた膵石の破砕・除去などの治療にも応用できるが,太径であるため特殊な疾患(いわゆる粘液産生膵腫瘍)を除き,乳頭切開やバルーン拡張などの前処置が必要である.一方,超細径ファイバーは元来血管内視鏡として開発されたもので,挿入に際しては乳頭切開は不要で,ERCPに引き続いて実施できる利点がある.ただし,アングル機構がないため観察不十分な箇所が生じる可能性がある.
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