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文献詳細

雑誌文献

臨床外科54巻11号

1999年10月発行

文献概要

特集 薬物療法マニュアル Ⅱ.検査・処置・内視鏡的治療に伴う薬物療法 5.肝胆膵

POPS(経口的膵管鏡検査)

著者: 山雄健次1 大橋計彦1 松浦昭1 栗本組子1 中村常哉1 鈴木隆史1 渡辺吉博1 高橋邦之1 竹田欽一1 直田浩明1 今井奈緒子1 藤田直也1

所属機関: 1愛知県がんセンター消化器内科

ページ範囲:P.136 - P.137

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基本的な事項
 1.検査方法
 経口的膵管鏡検査法(peroral pancreatoscopy:POPS)はERCPのカテーテルの代わりに細径の子ファイバーを主膵管内に挿入し,病変部を観察する方法である.現在使用されている子ファイバーには,3〜5mmの太径でアングル機構,洗浄口および鉗子口を有するものと,1mm以下の極細径でアングル機構および鉗子孔をもたず,ERCPカテーテルをガイドに主膵管内に挿入して観察するものに二大別される(表1)1).前者は観察能に優れ,直視下生検やバスケットカテーテル,レーザーを用いた膵石の破砕・除去などの治療にも応用できるが,太径であるため特殊な疾患(いわゆる粘液産生膵腫瘍)を除き,乳頭切開やバルーン拡張などの前処置が必要である.一方,超細径ファイバーは元来血管内視鏡として開発されたもので,挿入に際しては乳頭切開は不要で,ERCPに引き続いて実施できる利点がある.ただし,アングル機構がないため観察不十分な箇所が生じる可能性がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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