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文献詳細

雑誌文献

臨床外科54巻11号

1999年10月発行

特集 薬物療法マニュアル

Ⅲ.周術期の薬物療法 3.機能性病変手術

上皮小体(副甲状腺)機能亢進症

著者: 冨永芳博1 木全司2

所属機関: 1名古屋第二赤十字病院第4外科 2名古屋第二赤十字病院薬剤部

ページ範囲:P.201 - P.204

文献概要

はじめに
 原発性上皮小体(副甲状腺)機能亢進症(hyperparathyroidism:HPT)を改善させる薬剤で現在使用可能なものはない.したがって本疾患が診断されれば外科的治療(上皮小体摘出術:PTx)に委ねなければ根治は不可能である.腎不全に合併する二次性上皮小体機能亢進症で程度が軽い状態(びまん性過形成)ではCaの補充,高リン血症の補正,活性型ビタミンD製剤の投与により改善可能である.最近上皮小体細胞に存在するCa-sensing receptor(CaR)がクローニングされ,calcimimeticsと総称されるCaRに対するagonistが原発性,続発性HPTで有効であったとの報告が見られる1,2).今後薬物療法が特に軽度な原発性HPTでPTxに取って代わる時期が来るかもしれない.本稿では,HPTに対する実際的な薬物療法について述べる.つまり原発性HPTでは高Ca血症(hypercalcemic crisis,上皮小体癌)に対する治療,PTx後のCa補充療法,二次性HPTに対する薬物療法,PTx後のCa補充療法についてである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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