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文献詳細

雑誌文献

臨床外科54巻11号

1999年10月発行

文献概要

特集 薬物療法マニュアル Ⅴ.悪性腫瘍の薬物療法

膵臓癌

著者: 島村弘宗1 渋谷和彦1 江川新一1 砂村眞琴1 武田和憲1 松野正紀1

所属機関: 1東北大学医学部第1外科

ページ範囲:P.341 - P.342

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はじめに
 膵癌は消化器癌の中でも最も予後の悪い癌の1つであり,拡大郭清手術1)の導入によって切除率は向上しているものの,長期生存は未だに得難いのが現状である.特に切除不能症例に対しては確立された治療法はなく,全国集計2)では1年生存率がわずかに10%を超える程度である.膵癌の予後改善のためには治癒切除を得ることが必要条件であり,外科的治療の役割は大きい.しかし,化学療法や放射線療法など他の治療法を組み合わせた集学的治療なくして長期生存例を得ることはできない.“膵癌の薬物療法”としては化学療法の他に放射線療法に併用する放射線増感剤や,免疫療法としてのLAK療法で用いるinterleukin−2(IL−2)なども含まれるが,本稿では化学療法に的を絞り,現在膵癌に対して施行されている化学療法の実際について概説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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