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文献詳細

雑誌文献

臨床外科54巻11号

1999年10月発行

特集 薬物療法マニュアル

Ⅵ.感染症の薬物療法 3.臓器・系統別感染症

肝炎ウイルス感染症

著者: 岡田充巧1 牧野勲1

所属機関: 1旭川医科大学第2内科

ページ範囲:P.390 - P.392

文献概要

基本的な事項
 現在までにヒトの肝炎ウイルスとしてA,B,C,D,E型の5つが確立しており,新種の肝炎ウイルスとして通称“G型肝炎ウイルス”が発見された1,2).G型ウイルスが真の“肝炎ウイルス”なのかについては議論の余地があり,肝疾患に対する立場が確定するには至っていない.また,非A〜G肝疾患とTTウイルスとの関係も検討されている3)
 G型も含めて6つの肝炎ウイルスのうちA型,E型は糞便経口感染によって伝播し,急性肝障害の原因となるが,持続感染となることはない.一方,B,C,G型は主に血腋を介した経路で感染し,急性のみならず持続感染に移行し,慢性肝障害の原因となる.D型肝炎ウイルスは単独では複製できない不完全なウイルスで,B型肝炎ウイルスとの共存下でのみ感染が成立する.臨床の場で日常的に遭遇する肝炎ウイルス感染症はA,B,C型肝炎ウイルスのいずれかが原因の場合が大多数である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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