icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科54巻11号

1999年10月発行

特集 薬物療法マニュアル

Ⅶ.併存病態の理解と薬物療法 1.精神・神経疾患

重症筋無力症

著者: 西谷裕1

所属機関: 1京都専売病院神経内科

ページ範囲:P.407 - P.409

文献概要

基本的な事項
 1.病因
 重症筋無力症(myasthenia gravis:以下,MG)は神経筋接合部のシナプス後膜に集合して存在するアセチルコリン受容体(AchR)蛋白が標的抗原となり,自己免疫性機序により惹起される.
 その発症には胸腺の存在が重要な意義を持つと推定されている.胸腺髄質内には筋様細胞(myoid cell)が存在し,その細胞質内にはAchR蛋白も証明されている.1972年以降の研究からMG患者の血清中には抗AchR抗体が70〜80%の高率に証明され,他の類似疾患では全く陰性であることから,本症は胸腺と密接な関係をもつ抗体依存性の高いユニークな自己免疫性疾患として注目されるようになった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら