icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科54巻13号

1999年12月発行

文献概要

特集 大腸の非腫瘍性疾患—外科医のための診療指針

急性虫垂炎の診断,治療の進歩

著者: 吉村和泰1 恩田昌彦1 田中宣威1 古川清憲1 高崎秀明1 金沢義一1

所属機関: 1日本医科大学第1外科

ページ範囲:P.1535 - P.1539

文献購入ページに移動
 急性虫垂炎は炎症程度によりカタル性,蜂窩織炎性,壊疽性に分類される.身体所見,血液生化学的所見では虫垂炎の各病期を明確に区別することは困難である.手術適応は画像診断で腹部単純X線検査での糞石,超音波検査での虫垂の描出,腫大,糞石が決め手となる.また進行症例や右側結腸憩室炎などとの鑑別にはCT検査が有用である.幼児,高齢者でも手術適応を決めるにあたっては超音波検査が有用であり,妊娠合併例では早期の手術が重要である.高度炎症症例に対する術前抗菌薬投与は術後感染症予防に有効であると考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?