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文献詳細

雑誌文献

臨床外科54巻13号

1999年12月発行

特集 大腸の非腫瘍性疾患—外科医のための診療指針

腸結核の最近の動向

著者: 舟山裕士1 佐々木巖1 松野正紀1

所属機関: 1東北大学医学部第1外科

ページ範囲:P.1547 - P.1550

文献概要

 結核は近年患者数の激減とともに忘れ去られた存在となりつつあるが,逆にここ2年間は結核罹患率,発生患者数は増加傾向であり,厚生省は先般,結核緊急事態宣言を発表した.腸結核は原発性腸結核と思われる症例がむしろ多く,また腸結核の発生数は集計を見る限り少なくとも減少傾向にはない.近年急増しているCrohn病との鑑別においても,また治療においても腸結核は常に留意していなくてはならない疾患である.従来の診断法に加えDNA診断あるいは血清学的診断により迅速かつ正確に診断が可能となった.これらの検査法を腸結核の病態を十分理解したうえで活用することにより,より的確な診断,治療が行えるようになるものと考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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