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文献詳細

雑誌文献

臨床外科54巻13号

1999年12月発行

特集 大腸の非腫瘍性疾患—外科医のための診療指針

潰瘍性大腸炎の病因,診断,治療

著者: 正木忠彦1 松岡弘芳1 下位洋史1 阿部展次1 杉山政則1 跡見裕1

所属機関: 1杏林大学医学部第1外科

ページ範囲:P.1551 - P.1557

文献概要

 潰瘍性大腸炎(UC)の発症と炎症の持続には自己抗体,細胞障害性Tcell,サイトカイン,腸内細菌,活性酸素など多くの因子の関与が示唆されているが,メインルートの解明には未だ至ってはいない.厚生省班会議での多施設共同研究の成果としては,UCの診断基準が簡素化されたこと,治療面で重症例に対するステロイドの投与量や免疫抑制剤の位置付けが明確にされたこと,回腸肛門(管)吻合術が安全に施行されていることが挙げられる.UC長期経過例の増加に伴って癌合併例はもはや珍しくはなくなってきた.Dysplasia検出を目的とした内視鏡検査の有用性を含め,サーベイランスのやり方を真剣に検討すべき時期が来ている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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