文献詳細
臨床研究
文献概要
はじめに
腹腔鏡下胆嚢摘出術(LC)は低侵襲手技として広く普及し,良性胆嚢病変に対する第1選択術式の地位を確立した.LC施行時には安全に留意した的確な手技が要求されるが,時として胆道損傷や腸管損傷さらに大血管損傷をきたすことがある.LCにおける腸管損傷は稀ではあるが,重篤な合併症であり,LC施行時には気付かれないことが多い.熱損傷や腸間膜静脈血栓による虚血や壊死による穿孔はLC術後数日に発症し,腸管損傷診断の遅延は敗血症や腹膜炎を伴い,予後の不良につながる1,2).今回,筆者らはLC施行症例における腸管損傷の要因とその対応について検討した.
腹腔鏡下胆嚢摘出術(LC)は低侵襲手技として広く普及し,良性胆嚢病変に対する第1選択術式の地位を確立した.LC施行時には安全に留意した的確な手技が要求されるが,時として胆道損傷や腸管損傷さらに大血管損傷をきたすことがある.LCにおける腸管損傷は稀ではあるが,重篤な合併症であり,LC施行時には気付かれないことが多い.熱損傷や腸間膜静脈血栓による虚血や壊死による穿孔はLC術後数日に発症し,腸管損傷診断の遅延は敗血症や腹膜炎を伴い,予後の不良につながる1,2).今回,筆者らはLC施行症例における腸管損傷の要因とその対応について検討した.
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