文献詳細
特集 器械吻合・縫合におけるコツとピットフォール
文献概要
コツとピットフォール
1.食道切除後の胃管を用いた再建術では,胸腔内での食道仮切断,胃管作製,食道断端の巾着縫合,頸部食道胃管端側吻合,胃管断端閉鎖の各操作において器械縫合・吻合器の使用が可能である.
2.大彎側胃管を作製する際自動縫合器を利用するが,最も血流が不良となる胃管先端部の切離に際しては,阻血壊死を防止するためあえて小型ペッツを使用する.
3.頸部食道断端の処理にはディスポーザブル巾着縫合器を使用するが,食道断端では粘膜と筋層がずれやすく,3-0絹糸にて3〜4点でタバコ縫合糸を含めて全層を固定する.
4.頸部食道胃管端側吻合においてはサーキュラーステイプラー型の自動吻合器を用いる.頸部食道断端へのアンビルヘッドの挿入は食道断端を把持したアリス鉗子を用いて片側ずつをかぶせるように愛護的に行い,食道が裂けないよう十分注意する.
5.サーキュラーステイプラー型自動吻合器のアンビルヘッドとセンターロッドの結合においては,センターロッドの動きを極力抑えて,その胃管壁貫通部が裂けることを防止すること,夾雑物の介入を防ぐことが重要である.
6.開胸先行の後縦隔胃管再建においては,後縦隔にビニール製傘袋に通したテフロンテープを用いて胃管を挙上すると安全である.また,吻合後再建臓器の屈曲を解除しつつ,吻合部を安全な高さに保持するのにビニール製傘袋ごと胃管を腹腔側にやや引き戻すと安全である.
1.食道切除後の胃管を用いた再建術では,胸腔内での食道仮切断,胃管作製,食道断端の巾着縫合,頸部食道胃管端側吻合,胃管断端閉鎖の各操作において器械縫合・吻合器の使用が可能である.
2.大彎側胃管を作製する際自動縫合器を利用するが,最も血流が不良となる胃管先端部の切離に際しては,阻血壊死を防止するためあえて小型ペッツを使用する.
3.頸部食道断端の処理にはディスポーザブル巾着縫合器を使用するが,食道断端では粘膜と筋層がずれやすく,3-0絹糸にて3〜4点でタバコ縫合糸を含めて全層を固定する.
4.頸部食道胃管端側吻合においてはサーキュラーステイプラー型の自動吻合器を用いる.頸部食道断端へのアンビルヘッドの挿入は食道断端を把持したアリス鉗子を用いて片側ずつをかぶせるように愛護的に行い,食道が裂けないよう十分注意する.
5.サーキュラーステイプラー型自動吻合器のアンビルヘッドとセンターロッドの結合においては,センターロッドの動きを極力抑えて,その胃管壁貫通部が裂けることを防止すること,夾雑物の介入を防ぐことが重要である.
6.開胸先行の後縦隔胃管再建においては,後縦隔にビニール製傘袋に通したテフロンテープを用いて胃管を挙上すると安全である.また,吻合後再建臓器の屈曲を解除しつつ,吻合部を安全な高さに保持するのにビニール製傘袋ごと胃管を腹腔側にやや引き戻すと安全である.
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