文献詳細
文献概要
特集 Surgical deviceの有効,安全な使い方
マイクロ波手術器の有効,安全な使い方
著者: 田伏克惇1
所属機関: 1国立大阪南病院外科
ページ範囲:P.453 - P.463
文献購入ページに移動 マイクロ波手術器はTABUSEとZENITANIによりわが国で開発されたもので,その商標名マイクロターゼ®(MICROTAZE®)の由来となっている.マイクロ波のエネルギーの集束法をモノポーラ型アンテナとし,組織内で照射することできわめて限局した効率のよい熱エネルギーを組織自ら発生させ,手術器として用いることができるように開発された.またパラボラアンテナやバイポーラアンテナと違って,その発振は非常にシンプルなため同軸ケーブルの太さ,軟性,硬性,彎曲の程度を自由に変え,またアンテナの形状,長さを変えることで様々な手術に応用できるものである.組織温度100℃以下で凝固,止血できるその効果は実質臓器に応用され,固形癌の凝固治療に発展し,外科,内科,泌尿器科のみならず眼科,脳外科,心血管外科へと発展しつつある.
掲載誌情報