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文献詳細

雑誌文献

臨床外科54巻4号

1999年04月発行

文献概要

特集 Surgical deviceの有効,安全な使い方

超音波振動メスの有効,安全な使い方

著者: 三浦純一1 井上仁1 斎藤雅文1 樋口光徳1 山下方俊1 畑穆1

所属機関: 1公立岩瀬病院外科

ページ範囲:P.471 - P.476

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 超音波振動メスは先端のブレードを20〜100μmの振幅で,1秒間に約20,000回ないし約55,000回振動させることにより,組織の切開と凝固を行うメスである.鋏の形をしたシアーズタイプのメスは,直径3mmまでの動脈を出血なしに切離できる性能を持ち,いまや内視鏡下手術にはなくてはならない存在になっている.しかしながら,超音波振動メスの切開能と凝固能は相反する関係にあるので,速く切開してしまうと凝固が不十分で思わぬ出血をきたす結果になりかねない.操作の習熟に若干の時間を要するが,甲状腺,乳腺,肝および膵などの実質臓器も切離することができ,内視鏡下手術ばかりでなく通常の手術でも超音波振動メスの適応の範囲は広がりつつある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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