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臨床報告・1
癒着によって形成したループに盲腸が嵌頓し,茎捻転を起こしたMeckel憩室の1例
著者: 徳家敦夫1 秦浩一郎1 梁純明1 北岡昭宏1 徳永行彦1 大隅喜代志1
所属機関: 1市立舞鶴市民病院外科
ページ範囲:P.529 - P.532
文献購入ページに移動卵黄管の遺残であるMeckel憩室は多くの場合無症状で経過し,臨床症状を呈することは比較的少ないが,合併症として憩室炎,出血,穿孔,腸重積,腸閉塞などが報告されている1).本邦では腸閉塞が最も多いとされ,Meckel憩室を原因とした腸閉塞や茎捻転の報告はしばしば見られる2〜6).しかし,そのほとんどはmesodiverticular bandに小腸が嵌頓したものや憩室単独の茎捻転であり,憩室の茎捻転に盲腸の嵌頓が合併した症例は本邦では未だ報告例がない.今回筆者らは癒着により形成したループに盲腸が嵌頓し,それが誘因となり茎捻転を起したと思われるMeckel憩室の1例を経験したので報告する.
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