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カラーグラフ 消化器の機能温存・再建手術・9
胃全摘後回結腸間置による再建術—器械吻合の利用
著者: 柴田純祐1 水谷幸之祐1 山口剛1 川口晃2 小玉正智2
所属機関: 1日野記念病院外科 2滋賀医科大学第1外科
ページ範囲:P.567 - P.571
文献購入ページに移動胃全摘後の障害は胃がないことによる胃での食物の貯留,攪拌による前消化の欠如,噴門での逆流防止機構と幽門による食物の排出調節の欠如,および各種栄養素の吸収障害などがあり,これらに起因する諸症状が問題となる.これらの問題を解決するためにいろいろの再建法が工夫されている.
筆者らは回腸,上行結腸を食道十二指腸間に挿入する回結腸間置法を行ってきた.回結腸を利用する方法は1951年Lee1)が報告しているが,当時は術後合併症や死亡例が多く,彼自身はこの術式を推奨していない.しかし,時代背景が大きく変わり,筆者らは腸管の長さなど,移植腸管の作製法に工夫を重ねて積極的にこの方法を行い,よい結果を得ている2〜5).
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