文献詳細
特集 切除標本取扱いガイドライン—癌取扱い規約に基づいた正しい取扱い法と肉眼所見の記載法
文献概要
はじめに
いずれの臓器の固形癌であっても,切除標本が正しく取扱われ,正しい病理結果が報告され,記録・保存されることは,術後病期の決定,治療方針の決定,癌の病態解明などの面からきわめて重要である.各施設に共通の取扱い法によって標本の処理がなされることによって,相互の情報の比較が可能となる.
肺癌に対する標準術式とは,原発巣の存在する肺葉(ときに片側肺)と肺門・縦隔リンパ節の郭清をいう.したがって,この場合に切除される臓器は,肺とリンパ節である.さらに標準術式に加えて,他臓器合併切除を伴う拡大術式が行われる場合は,肺,リンパ節に加えて合併切除臓器が切除材料に加わることになる.日本肺癌学会は「臨床・病理—肺癌取扱い規約」を1978年にその第1版を刊行し,現在は第4版1)が用いられている.
いずれの臓器の固形癌であっても,切除標本が正しく取扱われ,正しい病理結果が報告され,記録・保存されることは,術後病期の決定,治療方針の決定,癌の病態解明などの面からきわめて重要である.各施設に共通の取扱い法によって標本の処理がなされることによって,相互の情報の比較が可能となる.
肺癌に対する標準術式とは,原発巣の存在する肺葉(ときに片側肺)と肺門・縦隔リンパ節の郭清をいう.したがって,この場合に切除される臓器は,肺とリンパ節である.さらに標準術式に加えて,他臓器合併切除を伴う拡大術式が行われる場合は,肺,リンパ節に加えて合併切除臓器が切除材料に加わることになる.日本肺癌学会は「臨床・病理—肺癌取扱い規約」を1978年にその第1版を刊行し,現在は第4版1)が用いられている.
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