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文献詳細

雑誌文献

臨床外科54巻5号

1999年05月発行

特集 切除標本取扱いガイドライン—癌取扱い規約に基づいた正しい取扱い法と肉眼所見の記載法

膵癌切除標本の取扱い(1)

著者: 徳原真1 森俊幸1 杉山政則1 跡見裕1

所属機関: 1杏林大学医学部第1外科

ページ範囲:P.637 - P.640

文献概要

はじめに
 切除標本の整理の目的は,まず第一に切除された標本を術前診断と照らし合わせて点検し,肉眼的診断を行い正確に記録に残すことで,第二に病理検査へ提出するために,標本を適切に処理,固定することである.
 膵癌(特に膵頭部癌)の切除標本は,十二指腸,胃,胆管,膵臓と多臓器にわたり,解剖学的にも複雑な部位にある.したがって,オリエンテーションを把握した上で正確に病変を評価し記録することは簡単ではない.また,膵臓自体も自己融解を起こしやすい組織であるため標本の固定にも注意が必要である.標本の造影検査もあり,膵癌の標本整理はやるべきことが多く,消化器切除標本の中でも難しいものの一つと言えるかもしれない.しかし,順序よく一つ一つポイントを押さえていけば目的通りの標本整理は可能である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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