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文献詳細

雑誌文献

臨床外科54巻6号

1999年06月発行

文献概要

特集 直腸癌の治療—機能温存手術のプログレス

下部直腸癌に対するJ型結腸嚢肛門吻合術とその治療成績

著者: 須田武保1 島村公年1 山崎俊幸1 岡本春彦1 酒井靖夫1 畠山勝義1

所属機関: 1新潟大学医学部第1外科

ページ範囲:P.753 - P.758

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 下部直腸癌に対して施行された低位前方切除,結腸(嚢)肛門吻合術54例(J型44,St型10)について検討した.5年生存率はDukes分類でみて,A 100%,B 82%,C 69%であった.術後再発率は全体では18.5%,局所再発では5.6%であった.術後1日平均排便回数は時間の経過とともに減少したが,常にJ型のほうがSt型より少なくなっていた.術後1年以上経過例を対象とした肛門内圧検査では,J型に比べSt型では括約筋強化により便貯留能を補うという適応が起こっていた.アンケートでは排便機能に対して80%以上がまあまあ満足以上と答えた.以上より本術式では適応を厳密にすることで根治性が損なわれることはなく,排便状況,肛門内圧検査からみても概ね満足できる結果とQOLが得られていた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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