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臨床報告・1
イレウス管のバルーン部による空腸穿孔の1例
著者: 澤井照光1 辻孝1 黒崎伸子1 安武亨1 中越享1 綾部公懿1
所属機関: 1長崎大学医学部第1外科
ページ範囲:P.833 - P.836
文献購入ページに移動臨床外科医にとって日常的に遭遇する機会の多いイレウスに対し,イレウス管は保存的治療の中心として有用であるだけでなく,閉塞部位の質的診断を行う手段としても重要な役割を果たしている.また,チューブ自体の材質や形状についても改良が進み,最近では使用する上で困難性を感じることはほとんどなくなった.しかしながら,その便利さの反面,稀ではあるが重篤な合併症をきたす可能性が指摘されている1,2).最近,筆者らはイレウス管のバルーンによる持続的圧迫から空腸に壊死を生じて,穿孔性腹膜炎をきたしたと考えられた1症例を経験したので報告する.
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