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文献詳細

雑誌文献

臨床外科54巻7号

1999年07月発行

文献概要

特集 膵臓外科に対するチャレンジ:切離・吻合の工夫 吻合

膵腸吻合:粘膜吻合

著者: 今村正之1 細谷亮1

所属機関: 1京都大学腫瘍外科

ページ範囲:P.879 - P.884

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 膵空腸吻合は,縫合不全を起こさぬように外科医が細心の注意を払って手術する膵頭十二指腸切除後の再建術の最大の要点である.尾側膵が線維化がなく膵外分泌機能の損なわれていない状態では膵空腸吻合縫合不全の発生頻度が高い.われわれは,以前は膵管非拡張例に完全チューブ外瘻法を,尾側膵管拡張例では膵管空腸粘膜吻合法を選択していた.最近では,尾側膵管の状態にかかわらず全例に膵管空腸粘膜吻合法を施行しているので,現在行っている膵管空腸粘膜吻合による膵空腸吻合法の手術手技の実際をできるだけ具体的に述べ,その手術成績を示した.いまだ症例数が少ないが,膵管空腸粘膜吻合法は安全な方法で,尾側膵正常例にも適応できると考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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