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文献詳細

雑誌文献

臨床外科54巻7号

1999年07月発行

文献概要

特集 膵臓外科に対するチャレンジ:切離・吻合の工夫 吻合

腹腔鏡補助下膵頭十二指腸切除術

著者: 宇山一朗1 杉岡篤1 小森義之1 松井英男1 藤田順子1 曽我良平1 若山敦司1 岡本喜一郎1 大山晃弘1 蓮見昭武1 高原哲也2 飯田修平2

所属機関: 1藤田保健衛生大学消化器外科 2練馬総合病院外科

ページ範囲:P.915 - P.918

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 膵頭十二指腸切除術は,肝十二指腸間膜内リンパ節の郭清や,複雑な再建を必要とするため,腹腔鏡下手術はほとんど施行されていない.われわれは,気腹下操作と,小開腹+腹壁吊り上げ法を併用し,リンパ節郭清を伴った腹腔鏡補助下膵頭十二指腸切除術を施行した.施行術式は,標準的膵頭十二指腸切除が2例,幽門輪温存膵頭十二指腸切除が2例である.術後膵液瘻は1例もなく,幽門輪温存術の1例に胃内容停滞症状を認めたが,保存的に軽快した.術後疼痛は軽度であり,全例術後2日目までに離床し,術後4日目から経口摂取が開始可能であった.すべての操作を腹腔鏡下に行うことは,現時点では手技的に困難であるが,腹腔鏡補助下には膵頭十二指腸切除は可能であり,低侵襲な手技と思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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