文献詳細
カラーグラフ 消化器の機能温存・再建手術・12
噴門側胃切除後回盲部上行結腸間置法
著者: 坂本隆1 斎藤光和1 榊原年宏1 斎藤文良1 五箇猛一1 塚田一博1
所属機関: 1富山医科薬科大学第2外科
ページ範囲:P.985 - P.989
文献概要
胃全摘あるいは噴門側胃切除が行われた場合には,噴門の逆流防止機構や胃体部の食物貯留能が失われ,胃切除術後後遺症として患者はしばしば逆流症状や無胃ないし小胃症状に悩まされることとなる.これに対し,数多くの再建方法が考案され,報告されてきたが,それぞれ一長一短があり,未だ決定的な方法がないのが現実である.
胃全摘あるいは噴門側胃切除術後の再建方法に関する研究においては,逆流に対する対策とともに代用胃の作製が注目の的となっている.代用胃としては最近の自動縫合器および自動吻合器の発達,普及に伴って,空腸を用いたpouch形成術を試みている施設が多いと考えられる.
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