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臨床研究
食道癌術後の再建胃管潰瘍症例の解析
著者: 鈴木裕之1 齋藤礼次郎1 佐々木晋一1 奥山学1 小川純一1 北村道彦2
所属機関: 1秋田大学医学部第2外科 2岩手県立胆沢病院外科
ページ範囲:P.1075 - P.1079
文献購入ページに移動食道癌切除後の再建臓器としては胃管が用いられることが最も多い.当科では胃管を後縦隔経路に挙上し,頸部で頸部食道と吻合する方法を標準再建術式としている1).これは再建経路が後縦隔と生理的であり,嚥下ならびに経口摂取が良好で,術後患者のQOLの面でも有利なためである,一方で,食道癌治療成績の向上により長期生存例が増えるにつれて,挙上胃管に潰瘍の発生をみたという報告が散見されるようになった2).胃管潰瘍はひとたび発症すると治療に難渋する例が多いこと,その発生機序についてはまだ明確になっていないことから臨床上重要な問題である.今回,食道癌術後の胃管潰瘍の発症機序解明ならびに早期発見と治療法の確立のために,過去12年間の胃管潰瘍症例の詳細な検討を行った.
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