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文献詳細

雑誌文献

臨床外科55巻1号

2000年01月発行

特集 肝臓移植を理解する

臓器移植ネットワークとコーディネーター

著者: 寺岡慧1

所属機関: 1東京女子医科大学第3外科

ページ範囲:P.35 - P.45

文献概要

 臓器の移植に関する法律が施行され,わが国においても脳死臓器移植の実施が可能となった.法施行とともに関連諸規則の策定,多臓器対応のネットワークの発足,移植希望者の適応評価と登録,意思表示カードの配布,臓器提供マニュアルの作成,各臓器提供施設における施設内の態勢整備,臓器搬送体制の整備などが着々と進められてきた.1999年2月末,わが国第1例目の脳死ドナーからの多臓器提供が行われ,6月までに4件の多臓器提供が実現し,心移植3例,肝移植2例,腎移植8例が実施された.今後さらに脳死臓器移植を定着させて行くためには,意思表示カードの実効的配布,臓器提供施設の負担軽減と公的支援,移植実施施設の拡大,法の見直し,死体臓器移植への健康保険の適用と死体臓器加算の新設,その他の費用負担の軽減などが必要と考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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