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手術手技
VATSマーカー針と深部用マイクロ波凝固針を応用した腹腔鏡下肝切除術の1例
著者: 竹内仁司1 黒子洋介1 小南賢吉郎1 丁田泰広1 小林正彦1 土屋健1
所属機関: 1国立岩国病院外科
ページ範囲:P.107 - P.111
文献購入ページに移動低侵襲手術を目指した各種腹腔鏡下手術術式が開発されているが,肝切除術は技術的困難性から適応が限られている1).われわれは安全で容易な腹腔鏡下肝切除術の開発を行ってきたが,肝表面に露出していない腫瘤に対しては数mm単位での位置の同定は困難であった.この問題を解決するために,従来の腹腔鏡用超音波検査プローブによる位置決めではなく,体外式超音波検査プローブを用いて胸腔鏡下手術(video-assisted thoracicsurgery:VATS)時の肺小病変の同定目的に開発されたVATSマーカー針2)(八光商事製,ガイディングマーカーシステム)を手術直前に腫瘍周囲に留置して正確な位置決めを行った.また,われわれの考察した深部用マイクロ波凝固針(日本商事製,TMD−16C−10/250)を使用した切離予定面の凝固止血を行った後,肝切離を行った3).両手技は腹腔鏡下肝切除術の適応拡大のために寄与すると考えられたので報告する.
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