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特集 癌治療のプロトコール—当施設はこうしている Ⅱ.胃癌治療のプロトコール
東京大学医学部・消化管外科
著者: 下山省二1 上西紀夫1 瀬戸泰之1 山口浩和1 清水伸幸1 青木文夫1
所属機関: 1東京大学医学部消化管外科
ページ範囲:P.61 - P.67
文献購入ページに移動1.術前患者の一般評価
問診,身体所見では他の悪性腫瘍疾患,全身麻酔症例と同様に,入院までの患者の日常生活状態,主訴を把握し,既往疾患の有無とその程度を把握して全身状態の評価を行う.腹部触診,体表リンパ節触診,ダグラス窩指診により原発巣の評価,転移の有無を確認する.一般検査では胸・腹部X線検査とともに血液,心,肺,肝,腎機能,電解質バランス,栄養状態,耐糖能などを評価し,麻酔科とともに全身麻酔・耐術例か否かを評価する.高度進行例で術前の栄養状態の不良な症例や,拡大郭清など侵襲の大きな手術の予測される症例では術前後の栄養管理のため中心静脈栄養を施行する.糖尿病,高血圧など合併疾患併存症例でコントロール不良な症例では術前に適切にコントロールする.
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