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文献詳細

雑誌文献

臨床外科55巻12号

2000年11月発行

文献概要

特集 胃癌術後のフォローアップ:再発と二次癌対策

早期胃癌術後のサーベイランス—EMR,縮小手術を中心に

著者: 熊井浩一郎1 菅沼和弘2 桑野雄介2 大谷吉秀2 久保田哲朗2 北島政樹2

所属機関: 1慶應義塾大学医学部内視鏡センター 2慶應義塾大学医学部外科

ページ範囲:P.1383 - P.1387

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 早期胃癌症例の増加とともに,縮小手術,機能温存手術,内視鏡下手術の選択が可能となった.術後長期生存が可能となり,進行癌とは異なった術後サーベイランスが必要である.EMRの根治度評価が「胃癌取扱い規約」に載り,絶対的適応,一括完全切除の基準が示されたが,分割切除の扱いが今後の課題である.再発形式としては,EMR後は局所の“遺残・再発”がポイントとなる.縮小手術,機能温存手術は,これまではリンパ節転移のまれな症例に適応されてきたために遠隔成績は良好で,再発自体が少ない.sm癌への適応拡大が今後の課題である.EMR後,縮小手術後ともに長期遠隔のなかでの二次発癌(異時性多発癌)に対するサーベイランスが重要視されるべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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