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文献詳細

雑誌文献

臨床外科55巻12号

2000年11月発行

特集 胃癌術後のフォローアップ:再発と二次癌対策

再発胃癌の治療

著者: 山口俊晴1 太田惠一朗1 大山繁和1 國土典宏1 高橋孝1 中島聰總1

所属機関: 1癌研究会附属病院消化器外科

ページ範囲:P.1389 - P.1393

文献概要

 胃癌手術後の再発は,治療の最も困難な病態の一つである.胃癌の再発形式のなかで最も多いのは腹膜再発で,ついで肝転移再発,局所再発,遠隔リンパ節転移,残胃再発の順であった.それぞれの再発形式別に外科治療が行われた症例の遠隔成績を要約すると,根治的な切除ができない場合には非手術例と差はなく,根治手術可能な症例にのみ積極的外科手術が適応になるものと考えられた.したがって,今のところ再発胃癌の治療は化学療法が中心になるが,根治の可能性のある症例には,積極的に外科治療を試みるべきである.そのためには今後,全国規模で再発胃癌治療の実態調査を行い,再発胃癌の外科治療の適応について,コンセンサスをつくり上げる必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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