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文献詳細

雑誌文献

臨床外科55巻12号

2000年11月発行

特集 胃癌術後のフォローアップ:再発と二次癌対策

残胃の二次癌

著者: 山口浩和1 清水伸幸1 瀬戸泰之1 上西紀夫1

所属機関: 1東京大学医学部消化管外科

ページ範囲:P.1395 - P.1402

文献概要

 残胃癌の発生率は多くの施設で1〜3%と報告されており,U領域に発生する胃癌の罹患率から考えると高率であり,残胃が癌発生のリスクファクターと考えられる.残胃癌と初回病変と介在期間,潰瘍など良性疾患に比べ,胃癌術後では10.5年と有意に短く,術後比較的早くからの定期検査が必要である.また発生部位は,良性疾患術後の残胃癌では吻合部近くに多いのに比べ,胃癌術後では小彎縫合線,噴門直下にもみられるようになる.このような残胃の癌の特徴をつかむことで,残胃の癌をより早く発見していくこととともに,その原因とされる十二指腸液逆流を予防する術式の進歩も望まれる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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