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文献詳細

雑誌文献

臨床外科55巻13号

2000年12月発行

文献概要

特集 超音波ガイド下の穿刺手技

内頸静脈穿刺法とその注意点

著者: 鈴木利保1 金沢正浩1 滝口守1

所属機関: 1東海大学医学部麻酔科学教室

ページ範囲:P.1505 - P.1509

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 超音波エコーガイド下の内頸静脈穿刺法とその注意点について述べた.内頸静脈穿刺に用いられる探蝕子は7.5MHzのリニア型の電子走査探触子が距離分解能や分解能が優れており,表面近くの視野が広く見やすい利点がある.穿刺方法は鎖骨と胸鎖乳突筋の胸骨枝および鎖骨枝との三角形の頂点付近から尾側1cmに超音波プローベをあてて,内頸静脈,総頸動脈を描出する.内頸静脈径はトレンデレンブルグ体位でバルサルバ加圧をした時が最大径となり,水平位の1.3から1.4倍となり穿刺に有利である.右内頸静脈と総頸動脈の位置関係は内頸静脈が外側浅く,総頸動脈が内側深く位置し,部分的に(1/2〜1/3)重なっている例が85%,完全に離れているものが11%,縦にオーバーラップしている例が4%ある.縦にオーバーラップしている例は穿刺針を深く挿入しすぎると,総頸動脈を誤穿刺する可能性があるので注意が必要である.エコーガイドで内頸静脈穿刺をする場合,14〜18ゲージの穿刺針は穿刺に要する力が大きいために血管の前壁への圧迫が大きく,血液の逆流が見られた時には9mmあった静脈径が2.8mmまで狭小化していた.一方,22〜23ゲージの注射針を用いて穿刺すると血管壁の圧迫は少なかった.安全に穿刺するには22〜23ゲージの穿刺針を用いてガイドワイヤーを挿入できるセルジンガー法が優れている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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