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特集 超音波ガイド下の穿刺手技
甲状腺・副甲状腺病変に対する経皮的エタノール注入療法
著者: 吉田明1
所属機関: 1神奈川県立がんセンター乳腺甲状腺外科
ページ範囲:P.1515 - P.1519
文献購入ページに移動 甲状腺,副甲状腺病変におけるPEIT(percutaneous ethanol injection therapy)は,これらの臓器が体表近くに存在し,比較的容易に穿刺が可能であることから,ほとんどすべての病変に行われている.この内,PEITが最も効果的と考えられるのは甲状腺嚢胞であり,治療の一次選択と言っても過言ではない.また機能性甲状腺結節に対してもPEITは非常に効果的である.しかし,他の疾患では程度の差こそあるが,既存の治療法に比べ効果が不確実な所があり,現段階では試験的な治療法としての域を脱してはいない.したがって,その適応を決める場合は既存の治療法との十分な比較,検討が必要である.副作用として注意すべきものは反回神経麻痺であるが,幸いにして一過性であることが多い.最近では各疾患でカラードプラを併用し,血流の見られる周囲に少量のエタノールを注入し,より効果的な治療が可能となってきている.
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