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文献詳細

雑誌文献

臨床外科55巻13号

2000年12月発行

目で見る外科標準術式・12

噴門側胃切除空腸パウチ再建

著者: 生越喬二1 中村健司1

所属機関: 1東海大学医学部外科

ページ範囲:P.1579 - P.1585

文献概要

はじめに
 従来,上部胃癌においては進行癌のみならず早期胃癌に対してもリンパ節郭清の完全性や手術手技上の容易さから,一般的には胃全摘術が広く行われてきた.しかし,近年,癌患者のQOLが注目されるようになり,外科手術も臓器温存,術後障害の少ない再建術式を採用する方向へと変化する時代となってきた.筆者らは以前から上部胃癌に対して,術後の栄養面やQOLの面から噴門側胃切除術を施行してきた1).再建術式としては食物が十二指腸を通過するいわゆる生理的な経路と,食物の排出を良好に保つためにダブルトラクト法を施行してきた2).さらに数年前から術後患者の小胃症状の改善を目的として,ダブルトラクト法に空腸嚢を応用した空腸嚢形成ダブルトラクト再建法(jejunal pouch double tract:以下,JPD)を施行してきた.本稿では噴門側胃切除術後のJPD再建につき紹介する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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