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特集 イレウス診療のupdate 治療
イレウスの治療における全身管理の要点
著者: 市倉隆1 望月英隆1
所属機関: 1防衛医科大学校第1外科
ページ範囲:P.185 - P.188
文献購入ページに移動 イレウスの全身管理で重要な点は絞扼の有無や重症度,手術適応を的確に判断し,体液の消化管内への大量喪失および経口摂取不能状態に対し水,電解質,酸塩基平衡,栄養の管理を行い,腸管の拡張,虚血に伴う粘膜バリア破綻によるbacterial translocationや腸管穿孔から全身性炎症反応症候群(systemic inflammatory response syndrome:SIRS),さらには多臓器機能障害症候群(multipleorgan dysfunction syndrome:MODS)への移行を防止することである.まず適切な輸液を早急に開始して脱水および電解質・酸塩基平衡異常を補正し,広域スペクトル抗生剤投与を行う.SepticshockやSIRSを呈すればカテコールアミン,蛋白分解酵素阻害薬,副腎皮質ステロイドなど薬物療法によりショック治療と臓器障害対策を行う.重症例では血液浄化療法やエンドトキシン吸着療法も考慮される.
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