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文献詳細

雑誌文献

臨床外科55巻2号

2000年02月発行

文献概要

特集 イレウス診療のupdate イレウスノート

放射線照射後イレウスの特殊性

著者: 伊藤正直1 小棚木均1 小山研二1

所属機関: 1秋田大学医学部第1外科

ページ範囲:P.227 - P.229

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 放射線腸炎によるイレウス手術は腸管切除・吻合に伴う合併症が通常のイレウス手術より高率なため術式決定に難渋する.腸切除かバイパスか?:腸切除を第1選択とし,バイパス術は腸管切除が不能な場合に限定する.切除範囲の決定:小腸切除量が少ない場合は不顕性の放射線障害を考慮し,肉眼的病変から十分距離をとり腸切除するが,小腸大量切除の場合は切離線の病変の有無を術中迅速診断で判定して腸切除量の減少をはかる.吻合かストマか?:一期的吻合が第1選択だが,肉眼的病変部で切除せざるをえない症例,栄養不良などリスクのある症例ではストマを選択する.ストマ造設部位:被照射野を避ける.術後フォローアップ:放射線誘発大腸癌に注意する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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