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臨床報告・1
胸椎骨折により右胸腔内に大量出血をきたした1例
著者: 金子隆幸1 小林広典1 生田義明1 杉原重哲1 江上哲弘1 徳永正晴2
所属機関: 1社会保険下関厚生病院外科 2下関第一病院
ページ範囲:P.391 - P.394
文献購入ページに移動86歳の患者が,右胸腔内に大量出血を生じショック状態で搬送され,高度の呼吸困難と激しい胸背部痛を訴えていた.緊急で胸部CTと血管造影検査を行ったが,出血源は不明であった.胸腔ドレナージと輸血にて保存的に治療したが,出血が持続するため,2週間後試験開胸したところ,第6胸椎が前方に脱臼骨折し,同部から出血していた.今回調べた範囲では,胸椎骨折による胸腔内出血の報告は見あたらず,稀な病態と考えられるため,成因について検討し報告する.
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