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特集 各種ステント治療のノウハウ
文献概要
気道ステントは切除不能悪性疾患による気道閉塞を対象とすることがほとんどであり,終末期医療において,呼吸困難・窒息死という最も受け入れがたい苦痛を除去する治療手段である.したがって,これが効を奏した場合の患者のQOL向上にはめざましいものがある.最も重視される機能はその拡張強度,位置安定性,耐久性,組織親和性であり,これに加え挿入後の喀痰付着防止機能など,メンテナンスの容易さも重要である.現在利用可能なステントは材質により大別すると金属ステント,シリコンステントの2種,また形状では円筒型,Y型,彎曲型などその選択の幅は多岐にわたっている.使用可能なステントの種類・機能を十分に理解し,その挿入操作に習熟し,病態に対し最適なステントを選択し,最も侵襲の少ない方法で挿入する姿勢が必要である.
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