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文献詳細

雑誌文献

臨床外科55巻5号

2000年05月発行

文献概要

特集 輸液:その組成・アクセス・管理

病態に応じた輸液—(7)代謝性アシドーシスの場合

著者: 古畑智久1 平田公一1 木村康利1

所属機関: 1札幌医科大学第1外科

ページ範囲:P.589 - P.590

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代謝性アシドーシスの成因
 代謝性アシドーシスの成因は,塩基(HCO3)の喪失,酸(H)の産生過剰・過剰供給・排泄障害に大別される(表1).臨床の現場では,これらの中でいずれの原因によって代謝性アシドーシスの病態となっているかを診断することがきわめて重要と考えられる.
 代謝性アシドーシスは,アニオンギャップ(AG)を測定することによって分類することができる(表2).AGとは血中Na濃度から(Cl+HCO3)濃度を減算した値でClとHCO3以外の陰イオンの総和を表す.正常値は10〜15mEq/lである.代謝性アシドーシスの中には,AGが正常域のものと上昇しているものがある.AGが上昇している場合は,陰イオンである無機酸(PO4,SO4)や有機酸(乳酸,ケト酸),蛋白が増加していること示している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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