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文献概要
臨床経験
重症破裂性腹部大動脈瘤に対する左開胸・胸部下行大動脈遮断法の経験
著者: 深田民人1 吹野俊介1 林英一1 岡田耕一郎1 牧原一彦1 宮崎明子1
所属機関: 1鳥取県立厚生病院外科
ページ範囲:P.641 - P.645
文献購入ページに移動破裂性腹部大動脈瘤の手術成績は現在でも満足できるものではなく,死亡率も23〜58%1〜8)と高い.そこで手術成績向上のため迅速な診断,手術までの時間の短縮,そして出血制御を含む手術アプローチが工夫されてきている.この中でショック状態を呈する例に対して左開胸にて胸部下行大動脈を遮断する方法(以下,開胸併用法)は出血のコントロールと血圧の上昇が得られ,以後の操作を容易にし手術成績が向上したとの報告1,5〜7)がみられる.われわれも最近の7年間に重症の破裂性腹部大動脈瘤4例に開胸併用法を採用し,救命率を向上させることができたので若干の文献的考察を加えて報告する.
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