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文献詳細

雑誌文献

臨床外科55巻6号

2000年06月発行

特集 胃全摘後の消化管再建—術式のベストチョイス

早期胃癌に対する下部食道括約筋・幽門輪温存胃亜全摘兼空腸間置術—特に生理機能評価について

著者: 富田凉一12 藤崎滋1 丹正勝久1 福澤正洋1

所属機関: 1日本大学医学部第1外科 2日本歯科大学附属病院外科

ページ範囲:P.699 - P.706

文献概要

 早期胃癌に対する下部食道括約筋(LES)・幽門輪温存胃亜全摘兼有茎空腸間置術と胃全摘兼有茎空腸間置術について,術後の逆流性食道炎と早期ダンピング症候群の発生を機能面から比較検討した.その結果,前者に比較して後者では逆流性食道炎と早期ダンピング症候群の発生が多く,LES長の短縮とLES圧の低下,下部食道のアルカリ逆流,再建空腸内容排出時間の短縮を認めた.また,血中ガストリン値が経口摂取前および摂取15分後ともに低値を示した.したがって,胃全摘兼有茎空腸間置術例よりもLES・幽門輪温存胃亜全摘兼空腸間置術はより生理的な術式と評価することができた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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