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文献詳細

雑誌文献

臨床外科55巻6号

2000年06月発行

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重粒子線治療の現状と将来展望

著者: 山田滋1 辻井博彦1 宮本忠昭1 鎌田正1 加藤博敏1 辻比呂志1 溝江純悦1 高山亘2 神津照雄3

所属機関: 1放射線医学総合研究所重粒子線治療センター 2千葉大学医学部第2外科 3千葉大学医学部光学医療診療部

ページ範囲:P.735 - P.741

文献概要

重粒子線の特徴
1.重粒子線とは
 図1は治療用に用いられている放射線を分類したものである.重粒子とは一般的に電子より重い粒子のことをいい,これを高速に加速したものは重粒子線と呼ばれる.これはさらに非荷電粒子線と荷電粒子線に分けられる.荷電粒子線はさらに陽子線,重イオン線,パイ中間子線の3つに分けられる.重イオン線は狭い意味で重粒子線と呼ばれることもある.重イオン線やパイ中間子線,中性子線は軌道に与える電離密度が高いので高LET線と称し,後述する生物学的効果が大きいという特徴を持つ.これに対し陽子線,電子線,光子線(X線,γ線など)は低LET線と呼ばれ,生物学的効果は小さい.重粒子線は,①線量分布が優れている,②生物学的効果が高いという2つの大きな特徴を有する1)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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